小児科・内科 桑原医院

広島市安佐南区の小児科・内科 地域のホームドクター「桑原医院」

管理栄養士のレシピ集

第2回 お雑煮のつくりかた

~みんなで楽しく縁起の良いお雑煮を~「健康な高齢者」のお雑煮・「乳幼児」のお雑煮

餅は昔から日本人にとってお祝い事や特別の日に食べる「ハレ」の食べ物でした。現在も、昔からの名残りで、正月や節句や季節の変わり目にお餅を食べる習慣があり、縁起の良い食べ物として伝えられています。
何といっても正月三が日の祝い膳には欠かせない「お雑煮」。 高齢者も、乳幼児も、みな揃って祝いましょう。 のどに詰まりやすいお餅も、ちょっとした気配りで、安全な食べやすいお雑煮に変身します。 次は、「牡蠣の清まし雑煮」の基本レシピです。 これを展開して「健康な高齢者」と「乳幼児」の雑煮を作りましょう

材料

牡蠣の清まし雑煮

◆牡蠣の清まし雑煮 材料(4杯分)◆
いりこと昆布の一番だし……… カップ3杯半(700ml)
牡蠣(かき)…………………… 12粒(200g)
大根…………………………… 輪切り4切れ分(120g)
白菜…………………………… 4枚(200g)
平丸小餅※…………………… 4個(240g)
青葱…………………………… 少々
柚子皮(へぎゆず)…………… 少々
塩……………………………… 小さじ1/3(1.5g)
日本酒………………………… 小さじ2杯(10ml)
濃口醤油……………………… 小さじ1杯(5ml)
※平丸小餅は「高齢者用」と「乳幼児用」で調理方法が異なります。詳しくは、下の「ポイント」をご参照ください。

準備

  1. 牡蠣は出来るだけ新鮮なものを使い、先ず卸し大根にまぶした後、薄い塩水で振り洗いします
    (除菌効果のある洗い方で、大切な事です)。
  2. 白菜は下茹でして巻き簾で巻いて3センチ幅に切っておきます(生のままでもよろしいです)

作り方

  1. 一番だしに輪切り大根を入れて中火で煮始めます。次に白菜を入れ、柔らかくなったら牡蠣を入れよく煮て、塩・濃口醤油・日本酒で調味します。
  2. お椀に大根を敷き、焼いた餅を、熱湯を通して盛り、具を盛り合わせ、熱い汁を張って、葱と、吸い口にへぎ柚子を乗せます。

※二日目に牡蠣の代わりに鰤を入れる「鰤雑煮」に。

ポイント

  1. 「健康な高齢者」のお雑煮
    ※餅は、予めアラレ切りにして後、炒るか素揚げにしておきます。
    具が柔らかく煮えたら汁に入れます。 牡蠣は、ヘリ(えら)を除きます。白菜は、細かく刻んでおきます。大根は、初めから柔らかく煮てあるので、箸で楽に切れます。
    汁が気管に入りやすい方は、澱粉を汁1椀分で、小さじ1/2程、水溶きして加え、とろみをつけます。
  2. 「乳幼児」のお雑煮
    ※餅は、煮てから乳幼児の発達段階に合わせて(離乳後期頃から可能)小さくちぎり、ゆっくり与えます。
    牡蠣は、へり(えら)を除き、内臓をちぎって与えます。白菜は、葉先を細かく刻みます。大根は、初めから柔らかく煮てあるので、スプーンや箸で楽に切れます。葱と柚子の代わりに、人参を柔らかく煮ます。

メモ

食べる人の体調や好みに合わせながら、食品の持ち味を生かした大きさ・柔らかさを心掛けましょう。

文責/桑原医院 管理栄養士 鎌田澄江(かまだすみえ)