第13回 赤ちゃんの下痢
赤ちゃんが下痢をしやすいのは消化器が短い上に胃腸の粘膜が弱いためで、ちょっとした刺激に反応してしまいます。多少柔らかいうんちでも回数がかわらず機嫌もよく食欲があれば心配いりません。 いつもより柔らかく水っぽいうんちで1日に出る回数が明らかに多い、うんちの色・においが違ったり、嘔吐や発熱を伴っていたり、赤ちゃんの機嫌が悪かったりなどした場合は医師の診断を受けましょう。
食事のポイント
☆ 授乳期の赤ちゃんの下痢 ☆
- こまめに水分とミネラルの補給を
一度にたくさん飲ませるのではなくこまめに水分補給をしましょう。
*かんきつ類のジュースは避け、人肌温度の湯冷まし・麦茶・赤ちゃん用イオン水などで頻繁に補給を。
*母乳やミルクを飲ませても問題はありませんがミルクの場合は医師の指導によって薄めることもあります。自己判断で薄めるのはやめましょう。 - 乳糖不耐症の場合も
ウィルス性の風邪による下痢の場合などで一時的な乳糖不耐症を言われた場合は医師の指示に従って腸の状態が回復するまで乳製品を控えたり乳糖を含まない特殊なミルクに切り替えたります。
☆ 離乳期の赤ちゃん ☆
- 授乳期同様水分の補給を第一に!
(ただしミルクの与えすぎには注意しましょう) - 下痢の症状が軽く離乳食を与えていい場合は医師と相談しながら栄養補給をこころがけましょう
砂糖類や脂肪を避け一段階前の食事に戻しましょう。例えば離乳後期まで進んでいたら中期の柔らかさにして食べやすく調理をするといった形です。
野菜スープ・おもゆ・おかゆなど水分が多く身体を温めるものからはじめて→にんじん・かぼちゃ・じゃがいもなどの煮物→豆腐・卵→白身魚・ひき肉・ささ身など良質のたんぱく質食品、刺激の少ない野菜を加え速やかに元の食事に戻しましょう。 - 下痢によく効くペクチンを組み合わせてみましょう
りんごやにんじんに多く含まれるペクチンはデンプン質食品を組み合わせると下痢に効果的です。ただしこしたり絞り汁は効きません。すりおろして利用すると効果が高くなります。 - 後始末をきちんとしましょう
吐いたものや下痢のついた衣服は別に水洗いして洗濯機に入れましょう。
吐いたり下痢をした赤ちゃんのお世話をした後は手を石鹸でよく洗いましょう。
手を拭くタオルは別にするかペーパータオルを使いましょう。特に調理の前は手をよく洗いましょう。
こんな食品は×避けましょう!
裏ごししていない豆類、キャベツ・小松菜・にら・もやし・ねぎ・さつまいも・ごぼうなどの繊維の多いもの、身体を冷やすトマト・きゅうり、バター・生クリーム・サラダ油・ピーナッツペーストなどの油脂類、さらに牛乳などの乳製品、かんきつ類やその果汁も避けましょう。
文責/桑原医院 管理栄養士 坂井エリサ(さかいえりさ)