小児科・内科 桑原医院

広島市安佐南区の小児科・内科 地域のホームドクター「桑原医院」

医院からのお知らせ

8.20広島八木災害報告(第68報)

2016.06.02
8.20広島八木災害報告(第68報)

 5月21日、22日の両日第117回日本医史学会学術大会が、広島で開催されました。今回のテーマは広島であるということもあり、漢方医の大家吉益東洞と郷土安佐地区出身の富士川游をメインテーマにして、開催いたしました。特別公演には山崎会頭の「吉益東洞とその周辺」及び富士川游のお孫さんに当たる富士川義之氏の「祖父富士川游を語る」があり、さらに、広島原医研の児玉哲郎先生による「広島の原爆被爆者の実状について」、その他180題の一般演題もあり、約300名の参加者は、広島の医学史を勉強してお帰りになられました。その他に市民公開講座を第2日目に開催し、河野修興氏と名誉教授の「日本医学史と大久野島毒ガス医療について」及び片岡勝子名誉教授の広島で発見された「星野木骨について」の講演があり、参加者一同感銘を受けました。
 5月27日、米国の大統領として初めて、オバマ大統領が来広され、広島の平和記念公園に参拝されました。厳重な警備の中での1時間足らずの滞在でしたけれども「核なき世界を目指す決意」を広島市民に強烈に印象付けました。戦後70年を経過した広島において、今なお被爆者は苦しんでいます。今回の歴史的な訪問は、今後、核なき世界の推進に弾みをつけることでしょう。
 5月29日、岡山において中国四国9県の小児科医会会長会議を開催しました。近いうちに米子で開催される、「日本小児科医会総会フォーラム・米子」の打ち合わせや今回の将来的事業について協議をしました。①食物アレルギーの診断のための負荷試験の寄与について②学校保健活動、特に運動器の検診について③小児在宅医療普及事業について、協議をしました。「自見はな子氏」も立ち寄ってくださいました。
 5月30日、夕刻土砂災害の復興状況について、地元梅林小学校の体育館において説明会がありました。予定どうりの復興状況とは言えませんが、市が努力していることはわかります。しかし、絶対に安心であるということが保証できないと、避難した人たちは、帰ってくることを躊躇しております。
 6月1日、自院の近くの、上緑井幼稚園の春の検診に行きました。なんと園児数が約40名程度に減少しています。災害で転居した子供たちもいますし、母親の就労のために保育所を利用している子供が多いのが原因と思われます。前政権の「子ども園構想」を実現させることが唯一の解決策と感じました。

2016.06.02 午前11時
桑原医院 桑原正彦


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