小児科・内科 桑原医院

広島市安佐南区の小児科・内科 地域のホームドクター「桑原医院」

医院からのお知らせ

8.20広島八木災害報告(第251報)

2024.02.01
8.20広島八木災害報告(第251報)

 一昨日から当地方にも強い寒波が来ています。

 早朝は道路が凍結して、患者さんも来院に苦労しておられます。

 1月21日、第40回安佐医学会が開催されました。

 特別公演は、山形県・酒田市民病院機構の島貫隆夫理事長さんでした。

 私は、大学院のころ酒田市民病院に出張していました。2回行きましたが、1月の酒田は日本海の強い寒風が吹き荒れて雪もちらつきます。ある日、酒田市の日本海沖に位置する鳥島という島に妊婦さんが赤ちゃんをトイレに産み落としたという急報があり、救助の要請がありました。当日は夜間でしかも嵐の日でしたが、海上保安庁の船を出してもらって、ベビーの救出に向かいました。強いしけで波も高くて、瀬戸内の静かな海しか経験のない私は2時間の船旅に、すぐ酔って吐きっぱなしでした。やっと目的の鳥島について、着岸はできないので、ボートで島に上がり、そこからジープでベビーのお家まで行きました。当時は今のような保育器は無くて、木製の簡単な保育器でしたので、その中に生き絶え絶えの新生児を入れて、病院に帰ってきました。その子は、肺炎を起こしておりました。毎日、〝酒田日報″という地元の新聞がベビーの病状を報道しました。ベビーは約1カ月頑張りましたが、遂に努力の甲斐なく亡くなりました。

 当日のご講演を聞くと、酒田市は今は大きな観光船も着岸する大都市になってきているようです。市民の健康管理も十分できているとのことで安心しました。

 1月24日、本年4月から乳児の予防接種の体制が変わるという説明を広島市から聞きました。雪の降る中、広島市医師会館での、一時間の説明でした。

 4月からの四種混合ワクチンの接種は、肺炎球菌ワクチンが入って五種混合ワクチンになるという話です。接種を受ける赤ちゃんにとっては、2回の接種が1回になるので、とても助かります。副反応とか薬の効果については、今後の情報を聞かないといけないのですが-。

2024.01.25.09時
桑原医院 桑原正彦


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