小児科・内科 桑原医院

広島市安佐南区の小児科・内科 地域のホームドクター「桑原医院」

管理栄養士のレシピ集

第52回 正月の七草粥の効果について考える

 お正月には、おせち料理やおもちを食べたり、お酒を飲んだりして、胃腸に負担がかかります。
 七草には様々な栄養分、薬効が含まれており、1月7日に食べる七草粥はご馳走続きで疲れた体をいたわる理にかなったメニューです。

七 草

 七草粥に使うのは、この季節に若菜が生える7種類の「春の七草」です。せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろです。

 

 ただ、地域によっては、手に入らない七草もあります。東北地方では1月はまだ雪深く、七草を摘めないため、他の食材で代用するようになったといわれています。
 また、九州の一部の地域では鶏肉を加えたり、四国では七草をお浸しにしたりして食べる地域もあります。
 味付けも醤油、味噌、鰹節など地域によって異なり、1月7日に食べる七草粥といっても、地域によってかなりのバリエーションがあるようです。

 

七草の健康効果

 七草は〝日本のハーブ″とも言われ、様々な効果が期待できる優秀な食材です。
 七草をすべて合わせると次のような薬膳効果があると言われています。
 健胃効果・食欲増進・利尿作用・二日酔い解消・解熱・去痰・咳止め・気管支炎予防・扁桃腺炎予防・肝臓回復効果・そばかす予防・あかぎれ予防・心の安定効果などです。

 

 また、現代栄養学の視点からみると、風邪予防に必須の栄養、ビタミンAの前駆体であるβカロテンや、ビタミンCを多く含みます。

 ご馳走で疲れた胃腸をいたわり、寒さや乾燥で風邪をひきやすいこの時期には、うってつけの食材ですね。

 

 

文責/桑原医院 管理栄養士 坂井エリサ(さかいえりさ)