小児科・内科 桑原医院

広島市安佐南区の小児科・内科 地域のホームドクター「桑原医院」

管理栄養士のレシピ集

第37回 しもやけ改善に役立つ食事

 

 すっかり寒くなって、しもやけになりやすい時期になりましたね。原因はいろいろありますが、その中にビタミンなどの栄養不足もあります。しもやけ予防、改善をしていきましょう。

 

 しもやけが起こる原因は、1日の気温差と皮膚表面温度が大きく関係していると言われています。最低気温が3~5度前後、且つ、昼夜の寒暖差が大きくなる時期に起こりやすくなり、晩秋から冬の初め、冬の終わりから春先にかけてなど、寒暖差の大きい季節に多くみられます。「寒さ」と「暖かさ」の刺激が繰り返され、血管の収縮や拡張が繰り返されることで血液の循環に障害が起こります。また、汗をかいた後や水仕事の後などに、皮膚をぬれたままの状態にしておくと、水分が蒸発する際に急激に皮膚の温度が下がるため、しもやけになりやすくなります。

 

身体を冷やさないよう、「保温」が第一

手足、耳や頬など、素肌が冷たい空気にさらされないように、外出時は、防寒対策をしっかりしましょう。耳や手足、首回りなどを覆うことをお勧めします。
 身体を温める食べ物を摂る、温かい飲み物を飲む、ゆっくり入浴するなど、体の内側からも温める工夫をしましょう。
 温まって汗をかいたときにそのままにしたり、手足をぬれたままにしたりすると、水分が蒸発するときに冷えてしまいます。その温度差がしもやけの原因になることがあるため、汗をかいたら手袋や靴下を取り換えたり、水仕事や手洗いの後にはしっかり水分をふきとったりする習慣をつけましょう。外出して暖かい部屋に戻ったときや、厚着をして暖房の効きすぎた室内で過ごすときにも汗をかきやすいので注意が必要です。
 また、履物の締め付けがきついと、これを助長させるので、幅のあるブーツや機能性重視の暖かい靴を履いて出かけるように。

血行促進栄養素

 血行を良くすることは、体温の管理に大きく関わります。
 食事からのアプローチとしては、血行を改善する効果のあるビタミンEを多く含む食品を日々の食事に取り入れるように心がけましょう。これは、アーモンド、ヘーゼルナッツ、ピーナッツなどのナッツ類やアボカド、うなぎ、植物油、卵黄などに多く含まれます。
 更に、ビタミンEとCを同時に摂取するとよく、ビタミンEの吸収率を高める効果があります。特に柑橘系の果物やキウイ、イチゴ、ブロッコリー、ピーマン、パプリカなどの野菜もしっかり食事に取り入れましょう。

 

 

☆しもやけ治療・対処法☆

しもやけができた時には、末梢の血行を良くすることが重要です。保温を心がけ、また、保湿成分や炎症を抑える成分が入った薬を塗ったり、手足の指をほぐすマッサージなどすると症状の緩和が見込めます。症状が重症化しているときは専門医による適切な治療を受けましょう。

 

 

文責/桑原医院 管理栄養士 坂井エリサ(さかいえりさ)