小児科・内科 桑原医院

広島市安佐南区の小児科・内科 地域のホームドクター「桑原医院」

医院からのお知らせ

8.20広島八木災害報告(第171報)

2020.07.30
8.20広島八木災害報告(第171報)

 今週のニュースで、京都の女性の〝嘱託自殺″事件が話題になっています。患者さんは、ALS(筋萎縮性側索硬化症)でした。時間とともに体力が落ちてきて、これからの生活に不安を感じておられていました。その不安を解消してあげるためにボランティアの医師が死に至る量の薬剤を注射をしたという事件です。

 以前から、〝尊厳死″という言葉が、時々話題になります。「自分の人生や自分の命は自分で決める」ということを考えて、日本でもその法整備をしてもらいたいという集まりもできています。日本で早く人の命の大切さを考える法整備が必要であると考えます。日本生命倫理学会もこの問題に、早くから取り組んでいますが、現在まで国民のコンセンサスが得られていないのが残念です。

 今年の梅雨は、非常に雨量が多い梅雨です。8.20災害の自宅の山側も、この2、3日山から下りてくる水分量が増えてきて、さらにそれに土砂が混じってきます。せっかく作っていただいた砂防壁が一部水があふれて、クレーンを使って急いで取り除いて頂いています。想定外の雨量ということですが、その〝想定の雨量″がどのくらいのものなのか、大変悩ましい問題です。

 新型コロナウィルス(COVID-19)の感染流行が止まりません。7月26日時点で、日本国内は2万9382人感染したと発表されました。その内退院された方は、2万1762人です。エクモのような人工呼吸器を使う重症者は66人でした。

 7月24日までのデータでPCR検査をされた方は95万6319件でした。東京、大阪、埼玉、神奈川、千葉がダントツで多いです。しかし、国外を見ると米国は400万人以上の患者さんで、そのうち14万6000人が亡くなっています。ブラジルは、240万人の患者さんが出ていると報道されていて、その他の国も少しずつ増加しています。世界的な新型コロナの流行がおさまる気配がありません。
日本も広島も、今まで以上に感染予防に気をつけなければいけません。

2020.07.30.11時
桑原医院 桑原正彦


第171報のPDFは、こちらから