8.20広島八木災害報告(第145報)
2019.08.22
8.20広島八木災害報告(第145報)
8月20日、午前3時、はっと目を覚ました。その瞬間5年前の午前3時のことが脳裏に浮かびました。鉄筋2階建てのビルが揺れて、外は土砂の流れで真っ暗でした。あれから5年経ちました。八木・緑井を中心として、70本の土砂崩れがあったのですが、まだ復興は本格的ではありません。砂防工事はお陰様でかなり進んで、一部完成したところもあります。しかし、寸断された住民のコミュニケーションは未だ回復されていません。新聞報道では、八木・緑井地区は住民が2割減ったと報道しています。八木小学校、梅林小学校、緑井小学校の生徒数も、当時に比べて大幅に減っています。被災地に家を再建して戻ってくる人が非常に少ないためです。
8月20日の朝は、災害関連死も含めて、57名の御霊にお祈りをする行事が各地でありました。松井広島市長さんも、八木3丁目の慰霊碑にお参りいただきました。
私の自宅の墓地には、今年「勿忘の碑」を建設して、今回の災害の記憶を将来に残す手立てにしました。
「災害は必ず来る」と追記しました。
八木・緑井地区は、仏教の浄土真宗信徒が多くいらっしゃいます。当院も、5日間のお盆休みをとりました。それぞれの墓地には、色鮮やかな盆燈籠が飾られました。中には真っ白の燈籠が集中しているお墓があります。過去1年の間に亡くなった新しいお墓です。ご冥福をお祈りします。
2019.08.22. 11時
桑原医院 桑原正彦
桑原医院 桑原正彦